就職や転職する方にとっては企業の経営者が判断材料

 無借金経営で営業利益率が46%で社員の平均年収が1300万円を超える、産業用エレクトロニクスメーカーのキーエンスという企業をご存知だろうか。1974年にリード電機として兵庫県の尼崎市で起業し、1986年に社名を現在のキーエンスに変更しました。社名の由来は「Key of Science」で1989年12月25日には東証1部に、1987年10月29日には大証1部にそれぞれ上場を果たしています。

 

 ファクトリーオートメーション用の各種センサや測定機器や電子応用機器の開発や製造販売を行っていますが、2013年6月18日には最近なにかと話題の3Dプリンターの発売も始めました。上場を果たして以来キーエンスは常に、日本経済新聞社の優良企業ランキングの上位にランクインしています。2011年3月の時点での平均給与は1285万円でしたが、翌2012年3月の時点では平均給与が1322万円なっています。

 

 キーエンスは工場を持たないファブレス経営が特色で20歳代の社員をプロジェクトリーダーに抜擢するなど、合理性を追求する企業で知られています。営業も飛び込みなどはいっさい行わず、自社のクライアントへのコンサルティング営業がメインです。営業スタイルは合理性を追求し値引きをしないことでも有名ですが、新商品を試してもらうための貸し出しなど売り上げを上げるための創意工夫が行われています。

 

 キーエンスの成長の背景には次々と開発される新製品と国内の売り上げが低迷する中で、海外での売上の割合の比率が39.5%と前期比で8.1ポイントも伸びたことです。またキーエンスの創業者である、滝崎武光会長の存在も忘れてはいけません。滝崎会長はキーエンスを起業するまで2回も会社を倒産させています。そのため失敗しない経営を考え抜き、今日のようなユニークな事業モデルを構築したのです。

 

 これから就職や転職する方にとってはキーエンスのような企業は、魅力的な企業に映ることでしょう。もちろん仕事の厳しさなどはあるかもしれませんが、経営者がしっかりしていれば企業も安定し成長することができます。名前が知れた大企業が経営に苦戦しているなかだけに、キーエンスの際立った経営ぶりが目立ちます。